リウマチ科・膠原病

関節リウマチなどの「膠原病」は、免疫の異常で発症します。膠原病では「自己免疫」と呼ばれる自分自身の臓器を攻撃する免疫が、関節や皮膚、腎臓など複数の臓器に炎症を起こし、こわばりや関節痛、皮疹、腎障害などが出現します。リウマチ科では、症状を抑えるだけではなく、病気の根本にある免疫異常を改善することで、病気を治すことを目標としています。

膠原病とは

「自己免疫」と呼ばれる免疫異常により、体のいろいろな臓器(皮膚や関節、腎臓、肺など)に慢性的な炎症がおこる疾患の総称で、女性に多く発症します。

【症状と経過】

「原因不明」の発熱や関節痛、手の「こわばり」、皮疹、腎障害など多彩な症状が出現し、慢性的に進行します。

【原因】

「免疫」はウイルスや細菌などの外敵から体を守る生体防御反応であり、血液を流れる白血球がその役割を担っています。すなわち、白血球は外敵から体を守る兵隊です。膠原病では、白血球(兵隊)が反乱して(「自己免疫」と呼びます)、体のいろいろな場所に炎症をおこします。炎症部位を顕微鏡で調べると、結合組織(=膠原線維)に反乱した白血球が多数集まっていることから、「膠原病」と呼ばれます。

【診断と治療】

反乱した白血球(自己免疫)は炎症をおこす他に、自分の体に反応する抗体(自己抗体と呼びます)を産生することが多いことから、血液検査で、炎症反応や自己抗体の有無を調べることが診断に有用です。白血球が反乱する理由、すなわち、自己免疫がおこる原因は未だ不明ですが、自己免疫が体を攻撃する仕組みは解明されており、治療は可能です。

関節リウマチとは

関節リウマチは膠原病のひとつで、反乱した白血球(自己免疫)が複数の関節に炎症をおこす病気です。高齢の方に多い変形性関節症や神経痛とはちがい、30~50歳代に発症のピークがあり、30歳以上の人口の1%に発症します。女性に多い病気です(約80%)。

【症状と経過】

「朝のこわばり」と「関節炎(関節の腫れと痛み)」で発症します。進行すると痛い関節が増え、関節も壊れてきます。昔は約半数の方が数年で多数の関節が破壊され、仕事や日常生活が不便になりました。そして、約3割の方が寝たきりとなる難病でした(図1)。
関節リウマチでは、反乱した白血球(自己免疫)が関節を覆う滑膜を最初に攻撃し、炎症(滑膜炎と呼びます)をおこします(図2)。炎症をおこした滑膜は徐々に増殖し、発症後半年から1年程度で、骨を壊します。骨破壊の初期像を「骨びらん」と言います(図1,2)。レントゲン写真で、骨びらんは分かりますが、滑膜炎は写らないため、骨びらん出現前にレントゲンで関節リウマチを診断することは困難です。

【診断】

関節リウマチは世界標準の分類基準に従って診断されます。自己抗体である「リウマチ因子」や「抗CCP抗体」は診断に有用です。また、滑膜炎の初期像を観察できるMRI検査(図3)や超音波検査を組み合わせることで、診断精度は高まります。

【治療】

治療の基本は「自己免疫」と「炎症」を抑えることで(図4)、早期に治療を開始するほど治療効果が高くなります。自己免疫を抑える薬として「免疫抑制剤」や「免疫調整剤」が用いられ、痛みの原因となる炎症を抑える「消炎鎮痛剤」が投与されます。症状をすみやかに改善する目的で、強力な免疫抑制作用と抗炎症作用の両者を有する「ステロイド薬」も発症早期に併用します。
これらの薬剤で効果が不十分な場合、炎症をおこす蛋白(炎症性サイトカイン)の産生を細胞内で抑える「分子標的薬」や、サイトカインの作用を中和する「生物学的製剤」と呼ばれる新薬が使用され、多数の方で寛解(症状がなくなり、骨破壊が進行しない状態)が達成できます。これらの新薬の「切れ味」は鋭いのですが、重篤な副作用も出現しやく、使用にあたっては十分な経験が必要です。

【予後】

早期診断・早期治療により症状が消失します。しかし、多くの方はリウマチの薬を中止後に再燃することから、薬物学的寛解(薬の服用で症状がない状態)が治療目標となります。薬物学的寛解により結婚も含め、健康な方と同じ生活が送れます。女性の場合、病気が十分にコントロールされていれば、妊娠・出産も可能です。

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